成長
何かあるたびにふと「あれは誰の曲だったかな?」と気になることがある。
「ララバイ・フォー・ヘレン」という題名も「確か気に入ってずっと聞いていたはず・・・」と思いながらも忙しい時間に流されるままにどんなメロディーだったのかも忘れてしまい、すべて記憶の片隅に埋もれてしまっていた。
ところが最近、音楽好きの知り合いと話をしている最中、ふと思い出した。
「『ララバイ・フォー・ヘレン』という曲を知ってる?誰の曲だったか思い出せないの」と聞いた。
彼は「さあ?」と首を傾げたが、その翌日、「わかったよ!」と連絡してくれた。
私はすぐに買い求め聞いてみた。そして懐かしさとともに愕然とした。
「なんと物悲しい曲なんだ」
20年以上も前、まだ若かったとき、生き方の下手な自分がこの曲に耳を傾け、慰められてきた数々の心に痛い記憶がよみがえってきた。
そして「よく頑張ったな」と、ひ弱なあの頃の自分にノスタルジーを感じるとともに、もうこの曲を必要としない今の自分を重ね、長い時間をかけなければできなかった人間としての成長をこの曲を聴きながら何度も味わった。

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